管理栄養士の私が目指す『食の専門家』白黒つけない“グレー”な発信とは?
- 鈴木 ひかり 管理栄養士
- 3月14日
- 読了時間: 5分
更新日:3月15日

食の情報に振り回されず、自分のものさしを持つ
「〇〇は体に悪い」
「無添加じゃないとダメ」
「〇〇を食べれば健康になる」
——そんな情報があふれる中、何が正しいのか迷ってしまうことはありませんか?
私は管理栄養士として、「食の専門家」として発信をする立場にあります。
しかし、私が目指すのは「正しい食事を教える先生」ではなく、「みなさんが自分に合う食のスタイルを見つけるお手伝いをする存在」です。
極端な情報に流されず、自分や家族に合った食のスタイルを築いていく。
そのための考え方を発信していくことが、私の目指す「食の専門家」の在り方です。
今日は私の想いやあり方をお伝えします。
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1.白黒つけない発信を大切にする理由
食の話題では、「〇〇は健康にいい」「△△は体に悪い」と白黒をつけたくなることがよくあります。しかし、食事において大切なのは、「量と頻度」です。
例えば、「無添加(食品添加物不使用)がいい」という考え方があります。確かに添加物をできるだけ避けたいと思う人も多いですし、私自身も少なくできればと考えています。
しかし、添加物はすべてが悪いわけではなく、食品を製造する過程で必要だったり、食品の安全性を高めるために必要なものもあります。豆腐のにがりや中華麺のかんすいはこれらがないと豆腐や麺が作れません。発がん性があると言われ嫌われがちな「発色剤」ですが、ボツリヌス菌といった食中毒菌の増殖を抑えてくれます。
また、食品添加物無添加食品であっても栄養バランスが偏っていては健康的とは言えません。
私は「無添加=絶対に良い」「添加物=絶対に悪い」という単純な見方ではなく、「どんな食品も、量と頻度を意識して上手に取り入れることが大切」という考えを大事にしています。
2.食の情報に振り回されず、「自分のものさし」をもつ
SNSやネットには、食に関する情報が大量に流れています。
中には「〇〇を食べると痩せる」「△△を食べると病気になる」といった極端な情報も少なくありません。
そもそもですね、一般的な加工食品に「疾病を予防する」「身体を増強する」といった健康保持増進効果を書くことはできません。
そして食品が自分に合うかどうかは人それぞれです。体質や生活スタイル、家族構成、食の好みなど、条件が異なれば最適な食事も異なるのです。
私自身を例にすると、白米より玄米の方が血糖値の上昇を緩やかにして、ビタミン・ミネラル・食物繊維など栄養を多く含まれていますが、玄米ごはんが体に合わないのです。
ひどいときは下痢、腹部膨満感、おならやげっぷが増え、大変でした。
私が大切にしているのは、「正解を押し付けるのではなく、選ぶ力を育てること」です。
情報に振り回されず、自分や家族に合った食の選択ができるようになることこそ、長く健康を維持するための鍵だと考えています。
そのために「自分のものさし」をつくると情報を選びやすくなります。
3.行政栄養士の経験から学んだ「特定のものをすすめない」発信
私は元行政栄養士として、多くの人の食事相談に携わってきました。その中で、「特定の食品や商品を推奨しない」ということを大事にしています。紹介するときは必ず複数ご紹介します。
行政では、科学的根拠に基づいた中立的な立場で情報を伝える必要があります。そのため、「〇〇を食べれば健康になる」といった断定的な表現は使えません。また、食品表示やチラシをチェックする際には、「カラダにいい」といった表現を避けるよう確認をしていました。
こうした経験から、私は自分の発信でも「健康保持増進効果を示唆する表現はしない」「特定の食品を推奨しない」というルールを徹底しています。みなさんには、食の情報を正しく理解し、冷静に判断できる力を身につけられるようになってほしいと考えています。
4.食の専門家が大事にしていること「食は楽しい」
どんなに健康的な食事でも、作る人が負担を感じたり、食べる人が楽しめなかったりすれば長続きしません。
私は「ゆる楽ごはん」の考え方を大切にしています。
厳格なルールに縛られず、無理なく楽しく続けられる食習慣を作ることが、最終的には健康につながると考えています。
カラダの健康だけじゃなくココロの健康も、です。
食事は義務ではなく、楽しんでほしい。
でもわかります、作らなくちゃいけないから作る。私、別に料理好きじゃない(笑)
それでも作る人も食べる人も、楽しい時間を過ごせるようになってほしい。
そんな食事を目指しています。
5.白黒つけない「グレー」があってもいいじゃない
食の世界では、白黒はっきりした情報が注目を集めがちですが、私は「グレーがあってもいい」と考えています。
食に関する極端な情報に流されず、自分のものさしを持つ
「量と頻度」を意識しながら、柔軟に食を楽しむ
食事は何よりも「楽しい」ことが大切
そんな考えを伝えながら、これからも発信を続けていきます。
みなさんも、自分や家族に合った食のスタイルを見つけてみてくださいね!

管理栄養士 鈴木ひかり
管理栄養士歴15年
元行政栄養士(岡崎市保健所にて勤務)
離乳食相談件数1,800件以上
幼児食相談件数1,700件以上
【子どもの食の困りごと】
偏食、好き嫌い、少食、食べむら、
遊び食べ、噛まない等
様々なお悩みをその子その人に合わせた相談にお応えしています。
とよた女性の起業できますproject.ビジネスコンテスト2022
「食農がっこう」審査員特別賞受賞
GIRAFFES JAPAN セミファイナリスト
豊田市育児親子食育講座等講師
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