管理栄養士 鈴木ひかりです。
「あ!安いじゃん!!」
と思って買った牛乳が牛乳じゃなかった…
よく見て買わなかった私がいけないのですが
実は牛乳に種類があります。
コーヒー牛乳に「牛乳」と表示できないって知ってました?
今日はそんな牛乳の種類と選び方についてお話しします。
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1.牛乳の種類
牛乳の成分規格は「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(厚生労働省令)」で定まれらています。略して乳等省令ともいいます。
牛乳乳成分のみで作られていれば
牛乳・成分調整牛乳・低脂肪牛乳・無脂肪牛乳・加工乳のいずれかに。
牛乳成分+乳成分以外のもので作られていれば乳飲料に。
乳脂肪は牛乳に含まれる脂肪分。
無脂固形分は牛乳から水分と乳脂肪分を除いた成分で、たんぱく質、糖質、ビタミン、ミネラルなどの栄養成分を指します。
乳固形分は牛乳から水分を除いた全栄養成分を指します。
規格はこちら↓
種類別 | 使用割合 | 乳脂肪 | 無脂乳固形分 |
牛乳 | 成乳100% | 3.0%以上 | 8.0%以上 |
成分調整牛乳 | 成乳100% | - | 8.0%以上 |
低脂肪牛乳 | 成乳100% | 0.5%以上1.5%未満 | 8.0%以上 |
無脂肪牛乳 | 成乳100% | 0.5%未満 | 8.0%以上 |
加工乳 | - | - | 8.0%以上 |
乳飲料 | - | 乳固形分3.0%以上 |
つまり牛乳と表示するには「乳脂肪分が3.0%以上」でないとだめということです。
2.牛乳
生乳を加熱殺菌しただけのもの。
水などを加えたり、成分を除去することは乳等省令により禁止されています。
季節によって牛乳の成分は変動するので、乳脂肪分や無脂乳固形分の%表示に「以上」の文字がついています。
<アニメ百姓貴族より牛乳の成分の変動>
12~4月/牛乳があまり水を飲まないから乳成分が濃くなる
5~6月/放牧が始まり青草を食べ始めるのでさらっとしてくる
7~9月/暑さで牛が水を大量に飲むから乳成分が薄くなる
10~11月/過ごしやすい季節で牛の体調がよくなりまた味が濃くなる
・水のうまさで牛乳の味が変わる。
3.成分調整牛乳とは
生乳から水分、乳脂肪分、ミネラルなどの一部を除いて成分を調整したものです。
遠心分離機で乳脂肪分の一部を除去し乳脂肪分が2~3%のものや、膜処理技術で水分の一部を除去した[種類別] 牛乳より成分が濃厚なものがあります。
[種類別] 牛乳とまぎらわしいので、商品名を「○○牛乳」としたものはありません。
4.低脂肪牛乳とは
遠心分離により生乳から乳脂肪分の一部を除去し、乳脂肪分を0.5%以上1.5%以下にしたもの。
5.無脂肪牛乳とは
生乳から乳脂肪分のほとんどを除去し、乳脂肪分を0.5%未満にしたもの。
「低脂肪牛乳」、「無脂肪牛乳」はそのまま商品名になっているものが主流です。
成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳ともに無脂乳固形分8.0%以上なので、摂りたいカルシウムやたんぱく質は[種類別] 牛乳と同等に摂れます。
6.加工乳とは
生乳に、脱脂乳、脱脂粉乳、濃縮乳、クリーム、バターなどの乳製品を加えたもの。
加えることのできる乳製品は省令*によって11品目が決められています。
無脂乳固形分(牛乳から乳脂肪分と水分を除いた成分。たんぱく質や炭水化物、ビタミン、ミネラルなど)は8.0%以上と定められていますが、脱脂乳や脱脂粉乳などを加えることにより、実際は8.5~10.0%と[種類別] 牛乳と同じか多く含まれています。
乳脂肪の規定はありません。
脱脂乳などを加え、乳脂肪分を少なくした低脂肪タイプ、濃縮乳やクリーム、バターを加えた濃厚タイプが主流です。
流通量は少ないですが、無脂肪タイプや[種類別] 牛乳と栄養的には差がないものもあります。
7.乳飲料とは
生乳や乳製品を主原料に、ミネラル、ビタミン、コーヒー、果汁など乳製品以外のものを加えています。
ただし、乳固形分(無脂乳固形分と乳脂肪分を合わせたもの)は3.0%以上含むことと定められています。
[種類別] 牛乳の乳固形分(約12%)と同等なものから、1/4しか含まれないものまであります。
乳飲料は主に3タイプあります。
栄養強化タイプ カルシウムを加えたものが多く、鉄、ビタミンD・E 、食物繊維、オリゴ糖などを加えている。
嗜好タイプ コーヒー、果汁、甘味などを加えてる。
乳糖分解タイプ 日本人に多いといわれる、牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする人のために、原因となる乳糖の一部を酵素で分解
8.乳糖不耐症の方向け牛乳
上記の乳飲料で描きました「乳糖分解タイプ」の乳飲料
「アカディ おなかにやさしく」
一部のスーパーで見つけ購入!
加熱していない牛乳やヨーグルトではおなかを壊す夫に飲んでもらいましたが
大丈夫でした!
今【A2ミルク】という製品も販売されているそうです。
牛乳に含まれるたんぱく質の8割はカゼイン。そのうちの3割がβ-カゼインで、A1型とA2型と大きく2種類に分かれます。
牛の遺伝子によってA1型とA2型に分かれ、A2型の牛乳だと乳糖不耐症を緩和されるとして今注目をされています!
が、残念ながら私の住む愛知県豊田市のスーパーでは見たことがありません。
9.まとめ
では牛乳をどう選んでいくか。
牛乳にこだわるか
価格が抑えられたものが多い成分調整牛乳が
鉄やカルシウムがプラスされた乳飲料を選ぶか
あなたなら何がいいですか?
妊娠時や出産後は鉄やカルシウムがプラスされた牛乳をよく飲んでいました。
その時の状況や体調によって選ぶのも1つです。
いずれもパッケージに「種類別」を確認すればわかりますので
チェックしてみてくださいね!
ご覧いただきありがとうございました♡
管理栄養士 鈴木ひかり
管理栄養士歴14年
元行政栄養士(岡崎市保健所にて勤務)
離乳食相談件数1,800件以上
幼児食相談件数1,700件以上
【子どもの食の困りごと】
偏食、好き嫌い、少食、食べむら、
遊び食べ、噛まない等
様々なお悩みをその子その人に合わせた相談にお応えしています。
とよた女性の起業できますproject.ビジネスコンテスト2022
「食農がっこう」審査員特別賞受賞
豊田市育児健康相談・離乳食教室・親子食育講座・パパママ教室等講師
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