管理栄養士 鈴木ひかりです。
「こんなこと聞きたい・知りたい」でご質問いただきました!
調味料の安全性、選び方などについて教えていただけるとうれしいです。
調味料はいろいろありますが、「さしすせそ」の順に
本日は砂糖について、種類と使い方とおすすめの砂糖についてお伝えします。
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調味料の安全性、選び方などについて教えていただけると嬉しいです
本当に体にいいものだけを摂って生きていこうと思うと、ものすごくお金がかかりますよね(泣)
だから、せめて調味料だけでも・・・と、塩はゲランドの塩、砂糖はてんさい糖、というふうに、少しだけこだわっています。
ひかりさんが普段お使いになっている調味料で、選ぶときはここに気をつけている、とか、この条件だけは外さないようにしている、など(味噌は手作りのものしか使わない、などでも!)あればお伺いしたいです!
日ごろよく使う砂糖・塩のお話が特に気になります。
■ お砂糖のお話 白いお砂糖は悪、というお話は浸透してきていますよね。知っている人も多いんじゃないかと思います。 管理栄養士のひかりさんの考える「どんな種類のお砂糖を選ぶといいよ」(てんさい糖、オリゴ糖、希少糖など)が聴きたいです!
瀬戸内ことりさん
40代女性
大学3年生 (21歳)、高校3年生、小学6年生、小学4年生の子を持つ
お母さんからのご質問です。
ご質問ありがとうございます。
今回は液体シロップ類については除いております。
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1.砂糖の作り方
砂糖はサトウキビやてんさいから作られていますが
日本ではほとんどがサトウキビから作られます。
作り方の違いによって砂糖の種類があります。
作り方を知ることでこの次の砂糖の種類の違いが理解しやすくなります♪
原料糖 サトウキビは収穫したらショ糖をどんどん消費してしまうため、産地に近いところで結晶のカタチにしてショ糖を安定させます。 押しつぶしてジュースにしてろ過して煮詰めて濃縮し遠心分離して結晶を作ります。 この時、汁を煮詰めて濃縮して、冷やし固めて砕いたものが「黒糖」です。
精製糖 原料糖を綺麗にしたりろ過したり、含まれる不純物を取り除きます。 無色透明な液を作り遠心分離にかけ結晶と蜜に分け、 精製糖(グラニュー糖等)ができあがります。 蜜を煮詰めて結晶を取り出す砂糖を繰り返し、純度の高いものは「グラニュー糖」に 「上白糖」は表面に糖液がついているので甘くしっとりしている感じになります。
カラメル化(三温糖) 糖液を煮詰めることを繰り返しているうちにカラメル反応が起きます。 カラメル化すると茶色い色がつくため、これが「三温糖」です。
含蜜糖 原料糖から不純物を取り除きますが、糖蜜を分離せず作ったものが含蜜糖。 ミネラルを含む特徴があります。 ろ過して煮詰めて作ってできた砂糖が「きび砂糖」です。
2.砂糖の種類と使い方
よく見られる砂糖にどんなものがあるか、それぞれどんな使い方が向いているか一覧表です
| 特徴 | 使い方 |
上白糖 | 日本でもっとも一般的な砂糖。 結晶が細かく、しっとりとしたソフトな風味の砂糖。 | 料理やお菓子、飲み物など万能に使える。 |
グラニュー糖 | 上白糖より結晶の大きいサラサラとした砂糖。くせのない淡泊な甘さ。 世界で一般的な砂糖はコレ。 | お菓子やコーヒー、紅茶に使うのに向いている。素材や風味を生かしたいものに |
三温糖 | 上白糖をカラメル化させた茶色い砂糖 甘味が強く独特の風味がある | 煮物や佃煮、味噌の料理に合う。 |
きび砂糖 | 精製する途中で煮詰めて作るため、サトウキビの風味が残る。ミネラルが多め。 | 料理やお菓子、飲み物など万能に使える。ただし、色がつく。 |
てんさい糖 | てんさいの蜜を含んだ砂糖。他の砂糖と比較し「オリゴ糖」が多く含まれる。 | 料理やお菓子、飲み物など万能に使える。 |
黒糖 | さとうきびの搾り汁をそのまま煮詰めて砂糖にしたもの。濃厚な甘さと強い風味がある。ミネラルが多め。 | かりんとうや駄菓子に使われるが、そのまま食べることもできる。 |
角砂糖 | グラニュー糖に糖蜜を加え乾燥して四角に固めたもの。1個の重量が決まっている。 | コーヒーや紅茶に使う。 |
3.選び方~おすすめの砂糖はコレ~
ではどんな砂糖を選んだらいいのか。
質問者さんが仰るように「白砂糖は悪」という印象がありますが
白砂糖が身体に悪いという明確な根拠ははっきりとしません。
(研究はあるけれど、それが大多数の人に当てはまるかは別のお話し)
私には「この砂糖が安全です!」とも「この砂糖が危険です!」とも言えないです。
安全性の根拠とは何かです。
1の作り方を見ていただくとわかるように、サトウキビやてんさいから不純物を除いて
結晶化させたものが上白糖です。
漂白して白くしているわけではありません。純度が高いため白くなります。
ただ、上白糖の栄養成分のほとんどは炭水化物(ショ糖という2糖類)なので
炭水化物99%の上白糖はエネルギーを代謝する過程でビタミンB1が必要になるので
ビタミンB群が不足する可能性があります。
ミネラルはほとんど含まれないという点で
きび砂糖やてんさい糖と違いはあります。
いずれの砂糖も「とりすぎ」は注意が必要です。
砂糖は砂糖なので。
砂糖のとりすぎは糖尿病や肥満等生活習慣病になるリスクが高まります。
私の考えではありますが
料理や使い方によって砂糖を選ぶのがおススメ。
上白糖をきび砂糖やてんさい糖に代わることもできますが
色を付けたくないものに関しては「上白糖」「グラニュー糖」がおすすめ
という場合があります。
牛乳寒天やミルクプリンなどきび砂糖を使うとどうしても茶色っぽくなるので。
栄養成分に違いがあるので
ミネラルを少しでもプラスしたいのであれば「きび砂糖」
オリゴ糖が多く含まれるものがよければ「てんさい糖」
を選ぶのがおすすめです。
4.私がよく買う砂糖はこちら
てんさい糖!と言いたいところですが
お値段が高めなので「きび砂糖」を買うことが多いです。
国産きび砂糖(DM三井製糖)
さとうきびは沖縄県産の原料100%
国産にこだわる方はこちらがおすすめ。
こちらが見つからないときは
きび砂糖(日新製糖)
こちらは国内産のものだけではなく、
ほとんどがオーストラリアやタイ等から輸入したさとうきびから作られているそうです。
どちらもスーパーで手に入りやすい砂糖です。
プレミアムきび砂糖(日新製糖)
さとうきびは沖縄県産100%、黒糖を少しプラスして風味を豊かに仕上げたそうです。
近くのスーパーではあまり見かけず
まだ手にしたことがありませんが
参考に。
てんさい糖を買うなら
てんさい糖(ホクレン)
北海道産のてんさいをつかったてんさい糖。
スーパーでも手に入りやすいのはこちらかなと思います。
今回はスーパー等でも手に入りやすいものをご紹介しました。
5.まとめ
「砂糖」いかがでしたでしょうか。
結局は“砂糖をとりすぎない”ということが一番のポイント。
おやつに砂糖が多く使われているお菓子を食べていませんか?
白砂糖が気になる!
という方は他の砂糖に比べてミネラルが多い「きび砂糖」または
オリゴ糖が多く含まれる「てんさい糖」をお選びくださいね。
参考・出典
独立行政法人 農業産業振興機構ホームページ「砂糖の種類」 砂糖の種類|農畜産業振興機構 (alic.go.jp)
農林水産省「砂糖の作り方」 砂糖の作り方:農林水産省 (maff.go.jp)
ご覧いただきありがとうございました♡
管理栄養士 鈴木ひかり
管理栄養士歴14年
元行政栄養士(岡崎市保健所にて勤務)
離乳食相談件数1,800件以上
幼児食相談件数1,700件以上
【子どもの食の困りごと】
偏食、好き嫌い、少食、食べむら、
遊び食べ、噛まない等
様々なお悩みをその子その人に合わせた相談にお応えしています。
とよた女性の起業できますproject.ビジネスコンテスト2022
「食農がっこう」審査員特別賞受賞
豊田市育児健康相談・離乳食教室・親子食育講座・パパママ教室等講師
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