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執筆者の写真鈴木 ひかり 管理栄養士

野菜の育て方、どれを選ぶ?慣行農法から自然農まで栽培方法の違いを徹底解説

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野菜の栽培方法には、慣行農法や有機農法、自然栽培、最近ですと菌ちゃん農法などさまざまな方法があります。

「どんなちがいがあるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?

今回、それぞれの農法の特徴や考え方、メリット・デメリットをわかりやすくまとめていきます。



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1.慣行農法


慣行農法は、現代の農業で最も広く採用されている方法で、農薬や化学肥料、農業機械を使用して効率的に作物を育てる農法です。

特に大規模生産を目指す農家で採用されることが多く、安定した供給を目的としています。

農薬により使用基準や使用回数は決められていて、各都道府県ごと栽培基準が定められています。。


  • メリット

    • 病害虫の管理がしやすく、大量生産が可能。

    • 天候に左右されにくく、収量が安定する。

    • 効率的な農業が行えるため、低コストで生産が可能。


  • デメリット

    • 化学肥料や農薬の使用環境負荷が大きいとされ、持続可能性への課題がある。

    • 農薬の残留に敏感な消費者からの懸念がある。



2.有機農法


有機農業の推進に関する法律(平成18年法律第112号)によって定義され、要約すると、化学的に合成された肥料や農薬を使用せず、遺伝子組換え技術を利用しないことを基本とし、農業生産に由来する環境への負荷をできるかぎり低減した方法で行われる農業のことを「有機農業」といいます。

「有機栽培」とも呼ばれます。


※「有機農産物」「有機○○」「オーガニック」と表示するには有機認証を受ける必要があります。

※認められた肥料や農薬を使用することはできます


  • メリット:

    • 環境に優しい。

    • 付加価値をつけられる

  • デメリット:

    • 生産コストが高く、手間がかかる。

    • 病害虫のリスクが高い。

    • たくさん収穫するのが難しい。



認証を受けたものには有機JASマークを付けることができます


有機JASマーク
有機JASマーク


3.特別栽培


農薬の使用回数と化学肥料の窒素成分量を地域の慣行レベルの50%以下で生産する栽培方法です。



  • メリット

    • 安全性が高い: 慣行農法よりも農薬や化学肥料の使用量が少ないため、環境への負担が軽減される。

    • 安定した収穫量: 有機農法や自然農よりも病害虫の影響を受けにくく、大量生産にも対応できる。

    • 消費者にわかりやすい: 「特別栽培」の表記が認められているため、購入時に安心感がある。


  • デメリット

    • 完全無農薬ではない: 消費者によっては「無農薬」や「無化学肥料」でない点に懸念を持つ場合もある。

    • 農薬削減の技術が必要: 農薬や肥料の削減に伴う土壌管理や病害虫対策に知識と手間が必要。



4.自然農法


人間の手を最小限にし、自然の循環に任せて作物を育てる方法。


  • メリット:

    • 化学肥料や農薬を一切使わず、環境負荷がほぼゼロ。

    • 土壌が年々豊かになる。

  • デメリット:

    • 収穫量が少なく、時間がかかる。

    • 栽培環境によって成果が大きく異なる。


※参考/公益財団法人自然農法国際研究開発センター



5.不耕起栽培


鍬などを使って土を耕さずに育てる栽培方法。



  • メリット:

    • 耕す労力が減る

    • 自然に近い状態で栽培する


  • デメリット:

    • 耕さない分最初の土壌作りが非常に重要で難しい。

    • 耕さない分根を張らない可能性があり、その分収穫量が減る場合がある。

    • 栽培には経験と時間が必要。



6.自給農


自分たちの食べる分を育てる家庭菜園のスタイル。


  • メリット:

    • 無理なく栽培を楽しめる。

    • 必要最低限のコストで野菜を手に入れられる。


  • デメリット:

    • 大量生産には向かない。

    • 知識やスキルは必要。




7.無肥料栽培


肥料を一切使用せず、植物が本来持つ力で育つ環境を作り出す栽培方法。

堆肥を使わない点で自然農や自然栽培に近い考え方です。


  • メリット

    • 土壌本来の力を引き出せる。

    • 肥料を使わないためコストが低い。

    • 野菜の風味が濃厚になると言われる。


  • デメリット

    • 土壌改良が必要で、成果が出るまで時間がかかる。

    • 作物が大きくならなかったり、収量が少ない場合がある。



8.菌ちゃん農法


菌ちゃん農法は、微生物(土の中の菌)を活用して土壌を元気にする農法。堆肥や発酵した有機物を使用し、微生物の力で野菜を育てるのが特徴。

「菌ちゃん」とは微生物の愛称で、自然界の仕組みを取り入れた方法です。


  • メリット

    • 土壌が健康に: 微生物が土壌を改良し、肥沃な土を作ります。

    • 病害虫に強い: 微生物の働きで病原菌が抑制され、健康な作物が育ちます。

    • 環境に優しい: 化学肥料や農薬を使わないため、環境負荷が少ない。

    • 作物が栄養豊富に: 微生物によって栄養分が野菜に効率よく吸収されます。


  • デメリット

    • 堆肥作りに手間がかかる: 発酵や微生物を活かす堆肥作りがポイント。

    • 成果が出るまで時間が必要: 土壌が改良されるまで数年かかる場合があります。



9.どうやって育てるか


いろいろある栽培方法にはそれぞれ特徴やメリット・デメリットがあります。

「環境に配慮したい」「野菜本来の味を楽しみたい」「初心者でもたくさん育てたい」「虫がついてほしくない」

など、あなたの目的や考え方に合った農法を選んでみてください。

野菜を育てる楽しさを味わいながら、自分にぴったりの方法を見つけてみましょう♬


最後までご覧いただきありがとうございました♡


 
管理栄養士鈴木ひかりのプロフィールイラスト

管理栄養士 鈴木ひかり


  • 管理栄養士歴15年

  • 元行政栄養士(岡崎市保健所にて勤務)

  • 離乳食相談件数1,800件以上

  • 幼児食相談件数1,700件以上


【子どもの食の困りごと】

偏食、好き嫌い、少食、食べむら、

遊び食べ、噛まない等

様々なお悩みをその子その人に合わせた相談にお応えしています。



とよた女性の起業できますproject.ビジネスコンテスト2022

「食農がっこう」審査員特別賞受賞


豊田市育児健康相談・離乳食教室・親子食育講座・パパママ教室等講師

 

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